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2007夏の陣 駒大苫小牧の夏

悪夢を見た様で一晩エントリーをUPしなかった。けど、同じ状況でした。
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甲子園に魔物は本当にいる-。

広陵 0 0 0  0 1 1  0 0 3 =5
駒苫 0 2 0  0 1 0  0 0 1 =4
【広陵スタメン】
(中)櫟浦くん (遊)上本くん (三)土生くん (一)福田くん (右)有水くん (左)内土井くん
(二)林くん (投)野村くん (捕)小林くん
【駒苫スタメン】
(一)小鹿くん (右)高橋くん (一)武田くん (左)佐藤くん (中)菊池くん (三)安孫子くん
(捕)幸坂くん (投)片山くん (遊)本多くん

連覇を期待された2005年、3連覇を期待された2006年。もう何もないと安心してたら
そこには「史上初4年連続の決勝進出」と期待をされた2007年。
地区予選と全道大会を合わせ、地区予選1試合を除く駒苫の試合を見届けて、甲子園では
1週間も待った様な感覚だった大会4日目の初戦。

片山くんらしくない投球が気になりながらも、先制点で試合を展開。
やっぱり広陵の野村投手はいい。調子が上がって行く。
らしくない守備ミスがあったものの、スキを狙っては得点に繋げて相手の追加得点を
阻止した場面もあり。バッテリーもよく声を掛け合いながら踏ん張った。
接戦は覚悟してたし、攻める気持ちは決して失っていない駒苫野球があった。
9回表で久田投手が厳しい状況でマウンドに上がり、傷口が広がる中で凌いで2アウト。
同点でも裏の攻撃がある、だから落ち着け!!そう願った時…
一瞬の出来事に言葉が出なかった。信じられない光景でした。
9回裏の駒苫の反撃を祈るしかなかった。最後の意地を見せてくれるも…
まさかの初戦敗退。涙が止まりませんでした。
だけど、最後に1点を取った意地はみごとです。
最後まで諦めない駒苫野球を観せてくれました。
もう1つ無念だったのは、地区予選の時に左肩を亜脱臼した菊地投手。
最後の夏舞台でマウンドに登る事が出来なかった。
けど、バックホームへの送球はみごとでしたね。

ベンチ入りメンバーは去年と同じく全て3年生。
秋のコールド負けで監督から「へっぽこ」と言われ、中途半端にやって3点差に縮むだけ。
本気でやるのか、やらないのか。厳しい戦いに続き、特待制度も大きな影響を受けながら
ここまで辿り着いた精鋭達。
応援している者が思う以上に、勝ちたいと思ったのは彼ら。
彼らを勝利に導きたかったのは監督。
初戦敗退と言う現実に対して、1番悔しいのは監督であり、彼らなんだ。
私がこの代に対しても「がんばれ!!」と書かなかったのは、がんばっている彼らに言う
言葉と思えなかった。彼らががんばっている事を、がんばって来た事を知ってるから
言えなかった。やっぱり言えないや…。



【駒苫が一瞬の夏…初戦敗退/ニッカンスポーツより引用】
短過ぎる夏だった。史上初の4年連続決勝進出を目指した南北海道代表の駒大苫小牧が
センバツ8強の広陵(広島)に4-5で、4年ぶりに初戦敗退した。
3-2で迎えた9回表に失策などで3失点。その裏の反撃も1点止まりで4-5で力尽きた。
04年の初制覇、05年の連覇、06年の決勝再試合の死闘の末の準優勝。
北海道だけでなく全国を沸かせ続けてきた「駒苫」が甲子園から早々と姿を消した。

カクテル光線に照らされたグラウンドで「宝物」をグラブ袋にしまい込んだ。
駒大苫小牧のベンチ入り18選手は、すすり泣きながら甲子園の土を集めた。
過去3年は決勝の舞台に駒を進め、大会最終日に手にしてきたもの。
武田賢吾一塁手(3年)は「僕らが目指してきたのは初戦敗退ではなかった」と唇をかみしめた。
史上初の4年連続決勝進出の夢は、あっけなく初戦で散った。

最後まで積極性は失わなかった。同点に追い付かれた9回2死一、二塁。
二塁内野安打の間に、三本間で右往左往する三塁走者を刺そうと、幸坂好修捕手(3年)が
三塁へ送球。ボールは竹内快三塁手(3年)の頭上を越え、左翼ファウルゾーンを転々とした。
香田誉士史監督(36)は「競った試合でミスが出たのは監督の責任」と選手をかばった。
その裏に右翼線二塁打で出塁した幸坂が相手の捕逸で一気に本塁を陥れた。
守備でも攻撃でも前へ、前へと進んできたチームだからこそ責められなかった。

激動の3年間を過ごしてきた。34人の3年生ほとんどが、04年の甲子園初制覇にあこがれて
駒大苫小牧に進学した。ここ3年で3度の不祥事。香田監督の辞任、学校周辺のごみ拾いなどの
奉仕活動、野球だけに集中できない悔しさを味わった。今春は特待生問題で揺れた。
後藤威彦外野手(3年)は「特待の人は特待じゃないやつが何で出てるんだと不満もあった」と
振り返る。チームは何度もばらばらになりながらも問題を乗り越えてきた。

敗戦が糧だった。昨秋は室蘭地区2回戦で北海道栄に1-8で7回コールド負けした。
昨夏のエース田中将大(現楽天)のような突出した存在がいないチームは原点に戻った。
甲子園史上最高打率と左投手2人で勝ち上がった04年のような「総合力」での勝利を目指した。
投手は左右4人が競い合うことでレベルアップし、俊足の選手がそろった野手陣は、走塁に
活路を見いだした。
この日の試合が集大成だった。1点差で迎えた5回一、二塁から本多弘治遊撃手(3年)と
2番高橋健太右翼手(3年)がランアンドヒットで3点目を挙げ、リードを広げた。
片山孝平-対馬直樹-久田良太(いずれも3年)の継投で逃げ切りを図った。
守備でも6-7で敗れた01年の松山商戦以来のナイターに備え、外野陣にサングラスを
用意させるなど周到な準備を進めていた。

勝利には1歩及ばなかった。それでも昨夏準V校の意地は見せた。
香田監督は悔しさを抱えながら「ここまで来てくれた3年生に正直驚いている部分がある。
一緒に頑張れて良かった」と選手をたたえた。
この3年間、夏の風物詩となっていた駒大苫小牧の激闘。全国を沸かせ続けたチームが
聖地から去るのには早すぎる敗戦だった。【北尾洋徳氏】

【駒苫・菊地、完ぺき送球も…/ニッカンスポーツより引用】
今年の甲子園に駒大苫小牧旋風は吹かなかった。
史上初の4年連続決勝進出を目指した南北海道代表の駒大苫小牧が、広陵(広島)に
4-5で敗れた。短い夏に終わったが、6回表、中堅手の菊地翔太(3年)が「投手」としての
片りんを見せた。1死二、三塁で中前安打を打たれたが、菊地から捕手へのダイレクトの
送球が、二塁走者を刺した。
傷を最小限の1点に抑え、そのまま逃げ切ればビッグプレーとなるところだった。
南北海道大会の1回戦で右肩を負傷してから登板機会がなかったが、聖地で底力を発揮。
「投手らしさを見せたね」との問いに「完ぺきの送球でした」と目を輝かせた。

【駒大苫小牧、9回に悪夢 「しめた」暗転、悪送球/朝日新聞】
1点リードの9回、2死一、三塁。あと1人。アルプススタンド応援席の誰もが、勝利を信じた。
昨夏の伝説をつくった準優勝校の、まさかの暗転。接戦ばかりの第4日。
4年連続の決勝進出を目指した駒大苫小牧が、初戦で散った。
人間はロボットではない。心の抑揚があるからこそ喜び、悔やむ。そこにドラマがある。

同点の9回2死一、二塁。
広陵の林が放った中堅へ抜けようかという打球を、駒大苫小牧の二塁手・小鹿が止めた。
だが、それが精いっぱい。ボールが手につかず、二塁封殺を逃した。
ミスではない。むしろ、打たれた投手の久田は「小鹿でなかったら、抜けていた」。
ミスを犯したのは二塁走者だった広陵の土生の方だ。一気に本塁を狙うが、三本間の半ばで
小鹿からの返球は捕手のミットに収まる。「ヤバイ」と戻る土生。捕手幸坂は「しめた」。
次の瞬間、思いは逆転した。「力が入り、ボールが指にひっかかった」と幸坂。
三塁への送球は竹内のグラブをはじき、ファウルゾーンへ。
広陵勝利を決める2点が加わった。

田中(現楽天)らを擁して3連覇を目指した昨夏から一転、現メンバーは昨秋、北海道大会
地区予選でコールド負け。「弱い」「小粒」。
そんな悪評をバネに堅守でリズムをつくり、スピード感ある攻撃を身につけた。

史上初の4年連続決勝進出を狙える集団となって戻った大舞台。
2、5回には2死から得点。果敢な走塁とつなぐ打線で選抜ベスト8を追いつめた。
竹内は「1回戦を勝てば勢いに乗れる。成長できたし、自分たちに期待していた。悔しい」。
数秒の間にめまぐるしく交錯した球運。
甲子園を包んだ興奮とともに、駒大苫小牧の挑戦は終わった。
by sky-3 | 2007-08-12 21:04 | 2007年高校野球

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